2024
11
24
2012
06
09
天下一のオンナ
天下一品のこってりラーメンを定期的に食べなければ精神状態が不安定になる私。
久しぶりに行ってみると、カウンターの左端に珍しく女性が一人・・・
無料のゆで卵を黙々と食っていた。
カウンターは彼女の隣しか空いておらず、必然的にオレは彼女の隣へと誘導される・・・。
ラーメン屋、それも天一に一人で来る女性って、どんなヤツやろか?
昔、彼氏と来て・・・?で、彼氏に捨てられ・・・?でも天一の味は捨てられず・・・?
なんていろいろ考えてたら、顔を見れなかった。
彼女がゆで卵に定番の“塩”ではなく“辛子味噌”を付けて食べているのが視界に入り、「こやつ、何ヤツじゃ!?」と焦ったが、やはり顔は見れなかった。
美人だったらどうしよ・・・。何となく雰囲気は不細工っぽいけど・・・。でも、もし美人だったら今日一日テンション上がるよな・・・。
なんて思ったけど、やはり顔は見れなかった。
そしてオレはこってりラーメンの特盛を注文し、ラーメンが来るまでの間、暇つぶしも兼ねたタンパク質の補給に入る。
基本、天一ではゆで卵を最低5つ食べる私。
隣の女に負けじと、空いたボウルの中に卵の殻を積み重ねる。
ところが2つ目のゆで卵を食べ終えた時点で、オレの右隣に居た男達は続々と食べ終わり、次々に席を立っていってしまった。
必然的に、カウンターの左端にはオレ達二人だけという実に気まずい状況が出来上がる・・・。
無言でゆで卵を貪り食う男と女。
この光景、傍から見れば異様なアベックである。
・・・。
オレは卵を剥く手を置いた。
そして静かに立ち上がり、一つ隣の席へと移って彼女の方を見た。
彼女は少し悲しそうな目をしていた。
2012/06/09 (Sat.) 人生いろいろ