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お墓参り
【ゴールデンウィーク・4日目】
前日、植村直己の世界を凝視し過ぎたせいだろうか。
深夜2時、クレバスに落ちる夢を見て目が覚める。
それから朝まで寝たり起きたりを繰り返し、朝食と身支度を済ませたあと、9時の開館と同時に再び冒険館に足を踏み入れた。
もちろん一番乗りである。
昨日同様、紹介VTRを吟味し、再び展示室へと向かった。
次に来館するのは何年先になるか分からないからね。
だから一点一点、植村直己の魂を脳裏に焼き付けた。
しかし普通の人が10分程度で流すところを、オレは二日間にわたり4時間近く見続けている。
大の大人が、展示物から張り付いて動かない。
気持ち悪い。
はっきり言って、オタクそのものである。
その光景があまりに特異だったのか、案内係のスタッフが「本当に熱心ですね。これ、内緒ですよ。」と、冒険館マル秘お宝グッズを下さった。
おほほ。
超うれすぃー。
結局冒険館には13時過ぎまで長々と居座り、館内に広がる植村イズムを身体中で満喫。
最後の販売コーナーではDVDや書籍を始め、オリジナルグッズも多数購入し、ミーハーぶりを惜しげも無く披露。
やっぱ来て良かったなぁ~。やっぱ来て良かったなぁ~。
・・・と、ぶつぶつ言いながら冒険館を後にする。
絶対、キモイ男だった。
それから車を10分ほど走らせ、“植村直己ふるさと公園”へ向かった。
小高い丘の上にある公園には、「植村直己の墓」があった。
それは立派な墓だった。
植村直己がマッキンリーに消えてから、約30年。
これまで何人もの登山家や仲間達が捜索のためにマッキンリーへと向かったが、遺体は未だ見付かっていない。
冒険館で多くの刺激を受けた後だったから尚更なのかな。
さすがに何処かできっと生きている・・・なんて思っちゃいないが、こんなにも立派な墓を見せられると、何だか複雑な気分にさせられた。
お墓か…。
…。
墓石の傍らに高く聳え立つ近代的なモニュメント。
見上げると空は爽やかな五月晴れ。
墓に向かって手を合わせてみるも、そこに何があるのだろうか。
2012/05/05 (Sat.) 人生いろいろ