2024
11
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2012
08
01
洗面器でやぎごはん
先月初めに出た石田ゆうすけ著の文庫本。
買わなきゃ買わなきゃと思ってたけどなかなか購入できず、本日ようやくゲットできた。
この人の文章は読んでてホント気持ち良いんだよね。
自転車に跨った旅と食の魅力を独特のタッチで的確に伝え、人生を楽しむためのヒントをくれるような存在。
先日読み終えた「道の先まで行ってやれ!」も面白かった。
さて今回の本はどんな内容なのだろうか。楽しみ楽しみ。
そして全く関係無いが、この日に発売となった永ちゃんのアルバムも合わせてゲッチュー。
デビュー40周年の節目の年に、Last Songという意味深なタイトル。
まだちょっとしか聴けてないけど、これがなかなか良い感じ。
これから聴き潰してどんな味になるのか。。。
こちらも非常に楽しみであーる。
2012/08/01 (Wed.) 読み物
2012
05
26
ランス・アームストロング ツール・ド・フランス永遠(とこしえ)のヒーロー
ランス・アームストロング
~ ツール・ド・フランス永遠(とこしえ)のヒーロー ~
マット・ラミィ著
ちょっと前に読んだのはランスの自伝。今回のはランスを取り巻く人物の証言やツール、ドーピング事件等を中心に客観的な目線で描かれた作品。ファンも多ければアンチも多いランスだけど、この作品はそのどちらに向けた物でもなく、中立的な立場からランス・アームストロングという人間を知ることが出来る、いろいろな意味で読み易い作品だった。
なんつーか、トップアスリ-トのメンタリティってものを学んだね。
あと、どうでも良い話だけど、TREKの“マドン”という名前をランスが付けたというのはちょっと驚いた。・・・と同時にこれは内心嬉しくもあった。
さすがに自伝に比べれば淡々と書かれている印象を受けるけど、自伝よりこちらの方が内容的には面白い。ツールのことはよりたくさん書かれているし、陰の部分にもちゃんとスポットライトが当てられている。
☆5つ。ランスを知るためには、自伝とセットで読むべし。
・・・と、2冊目のランスの本を読んでさらにランス・アームストロングを好きになったのだが、ワタクシの一番好きな選手はファビアン・カンチェッラーラ。こいつはタイムトライアルのスペシャリストであるスイスの選手。小柄で華奢な男が多いチャリンコ業界においては珍しく長身で80kgを超えるイカした体付き。
まーとにかく走りが凄いのよ。
普通、タイムトライアルといえば1秒を争う世界。一斉スタートではないので、誰もが最後の最後まで必死の形相でペダルを回し続けるものなのだが・・・。
異次元!
カッコ良過ぎるww
ちなみにカンチェッラーラが乗ってるバイクも、TREKのマドン。
つーことで。
やっぱ。
マドン最高。ランス最高。カンチェッラーラ最高。人生絶好調☆
2012/05/26 (Sat.) 読み物
2012
05
14
落ちこぼれてエベレスト
『落ちこぼれてエベレスト』 野口 健
「確かに生きる」に続いて読んだ、オレにとって野口健の2冊目。言わずと知れた、植村イズム満載の著書。植村直己を崇拝する自分としては、こちらの作品はさらに身近に感じられ、最初から最後まで気持ち良く読むことができた。いろんな意味で無茶やってるし、笑えるネタも多く、久しぶりに楽しい本を読んだ気になったね。文章の構成も、登山と私生活が交互に上手く表現され、読み手を飽きさせない。
そして思ったのが、、、やっぱり植村直己は凄ぇな。
この人が生きてたらどうなってたかなぁ・・・。ってね。。。
さてさて。いま、個人的に海での素潜りに対する安全管理について勉強しているんだけど、アルピニストの安全管理も非常に難しく奥が深い。
でも使う単語は違えど、基本的には同じことじゃないかな。
危険を把握・予測し、その対処法を知る。
己を知り、自然を知る。
積むべきはトレーニングと経験。
排除すべきは慢心と過剰な欲求。
そして必ず、生きて帰る。
迫りに迫った海開き。
ようやく新しい銛も完成した。
youtubeを見まくってイメトレも良い感じ。
今年も一年、良い笑顔で、美味い酒を飲みませう。
2012/05/14 (Mon.) 読み物
2012
04
28
It's Not About the Bike
『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』 ランス・アームストロング
癌を克服し、後にツールドフランスで7連覇を成し遂げたランス・アームストロングの自伝。癌はすでに脳や肺など全身に転移しており、自転車生命はおろか、命そのものもかなり危うい状況からの奇跡的なカムバック。それから再びトレーニングに励み、ツールを優勝するまでの軌跡。簡単に言えばこんな感じだが、もちろんそんな簡単に言える話ではない。
読み物としては非常に面白かった。ランスのマザコンぶり(別に本人が言ってるわけじゃないけど)にガチで引いてしまう面も幾度かあったが、この強烈な母子愛なくして彼の活躍は無かったと思えば、それも受け入れざるを得ないだろう。高ケイデンスの走りに耐えうる身体能力と心肺機能も、彼が生まれ持った類稀なる資質と生活環境を思えば容易に納得できた。また、凄まじい精神力の持ち主かと思いきや、非常に繊細で脆く、時に激しい一面も併せ持っており、共感できる部分が少なからずあったのは意外だった。
闘病についてはもちろん凄いことなのだが・・・。ん~。ちょっとあの辺りは邪念を持ちながら読んでしまったかな。というのも、癌が発病したのはランスが自転車競技者としてある程度有名になった後だから自然な流れにも思えるが、医療行為を受ける上では環境的にも非常に恵まれてるな~と思ってしまったんだよね。ストレートに言うと、これ、ランスが一般ピープルだったら・・・助かったのかな?と。どれだけ病気に立ち向かう強い精神と肉体を持っていても、最先端の医療を受けなければ癌との戦いはもちろん、競技者としての人生は違った結果になったはずである。そう思うと何だかセレブの闘病記を読んでいる気分になってしまった。もちろんそれが良いとか悪いとかって話じゃなくてね。
医者選びってのはホント重要だよね。大病になればなるほど。もちろんある程度は運の要素もあるけれど、目の前に現れた医者にハナから全てを託すのは非常にナンセンスで危険な話。同じ病院、同じ診療科でも医者のスキルの差は凄いからね。口ばっかり達者な医者もいれば、口数は少なくても確かな技術と知識を持つ医者もいる。性根の腐った医者もいれば、常に患者中心で物事を考える尊敬すべき医者もいる。病気を治せる医者と、予後を悪くする医者。オレの職場でも「あ、この患者さん可哀想だな。この医者じゃダメだよ。」ってのは全然珍しくない話。
んーと。。。話は脱線しちゃったけど、とにかく奇跡と努力と絆が作り上げたこの作品。何事にも諦めずに立ち向かう根性が必要だと教えてくれます。ランスファンはもちろん、ツールのファンも必見の一冊でしょうね。☆4つでございます。
2012/04/28 (Sat.) 読み物
2012
03
06
世の中、金。
最近は…
①いちばん危険なトイレといちばんの星空 石田 ゆうすけ
②原発のウソ 小出 裕章
③朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 NHK「東海村臨界事故」取材班
④植村直己 妻への手紙 植村 直己
を読んだ。
①はチャリンコ世界一周の続編みたいなモノ。この作者はホントに面白い。思わず声を出して笑ってしまう項もあり、またそれでいて感嘆する一面もある。
④は植村直己の妻にあてた手紙。読んでる最中。これまた手紙のようでもあり、かなり状況も事細かく書かれているため冒険日記のようでもある。いずれにしても、植村直己を知る上ではなかなかナイスな歴史的資料。人の手紙を盗み見している気分にはならない。
②と③は原発関連。この2冊を読めば原発のことがだいぶ解るんじゃないかな。もちろん脱・原発派の一方的な意見かもしれないけど、全てが根拠に基づき、しっかりと筋が通っている。最近は原発について興味を持ち始め、その必要性についていろいろ学んでいるところ。はっきり言って、原発はクソだ。原発推進派は欲に目がくらんだイカレチンポだと思う。政府も正しい情報を公開しているようにも思えないし、だったら自分で勉強するしかないのだが、それがどんな答えであれ、原発なんてこの世になくていいんだよ。
原発はなくていい。
どうやったって、ヒューマンエラーは起こる。
想定外の事故は、想定できない。
電力が足りなくても人間は生きていける
でも自然を壊しては未来が無い。
今、よだれを垂らしたクソみてぇな大人たちが原発を立ててくださったお蔭で、子供や孫、またその次の世代が様々なストレスを抱えながらそいつらのケツを拭かなくちゃいけないんですよ。
これでもまだ原発は必要と言えるか?
くそだよ。まったく。
今度海をバックに島根原発の写真撮って、オレのサイトのトップページにしてやろ。
2012/03/06 (Tue.) 読み物
2012
02
29
死のロングウォーク
これまでフィクションは避けてきた自分が、どうしても読みたくて手にした小説。
以下、説明文抜粋
近未来のアメリカ。そこでは選抜された十四歳から十六歳までの少年100人を集めて毎年五月に〈ロングウォーク〉という競技が行われていた。アメリカ・カナダの国境から出発し、コース上をただひたすら南へ歩くだけという単純な競技だ。だが、歩行速度が時速四マイル以下になると警告を受け、一時間に三回以上警告を受けると射殺される。この競技にはゴールはない。最後の一人になるまで、つまり九九人が殺されるまで、昼も夜もなく競技はつづくのだ。体力と精神力の限界と闘いながら、少年たちは一人また一人と脱落し、射殺されていく。彼らは歩きながら、境遇を語り、冗談を交わし、おたがいを励ましあう。この絶望的な極限状況で最後まで生き残るのははたして誰なのか―。死と直面する少年たちの苦闘を描いた、鬼才キングの問題作、ついに登場。
・・・と。
まー細かい設定云々はさておき、まったくもって非現実的な話ではあるけれど、なかなか面白く読ませてもらったよ。死を目前に控えた感情表現や錯乱状態、生理的欲求。そして芽生える仲間意識。う~ん。単純なストーリーかと思いきや、思った以上に複雑な話だった。共感できる部分が多々あったわけではないが、今後のオレのナイトウォークにおいて、メンタル面でサポートしてくれる1冊となっただろう。☆3つ。
いやー、思い起こせば最後の長距離歩行から約1年ですよ・・・。
あの時は初回の失敗を糧に、かつて無い充実感と達成感と疲労感に包まれながらの県境踏破だった。
笠岡の駅前で飲んだビールは、紛れも無く我が人生最高の喉越しだった。
肉体的にも精神的にも、やれるだけのことはやった。
思い残す事は何も無い。もう二度と、東へ向かって歩き出すことは無いだろう。
そう思った。
でも一年も経つと、少しずつ考えが変わってくるよね。
これが気力の充電というヤツか。
これがオレの求める自己満足というヤツなのか。
そして人はこれを馬鹿と呼ぶのか。
・・・。
あー、またオレは行くのか(笑)。
年内に、もう一度・・・。
まったくどうしようもねーな。
2012/02/29 (Wed.) 読み物
2012
02
18
いまだ下山せず
いまだ下山せず
泉康子
遭難ドキュメンタリー。
最近はアルピニズムの真髄に迫る本ばかり読んでいたが、その裏方の世界も少しばかり見てみたくなったので、ちょっと寄り道気分で読んでみた。
山に消えた仲間達の足跡を追う遭難救助にスポットを当てたノンフィクション。著者も同じ山岳仲間として遭難救助に携わっているため、一人称で書かれたリアルな活字はなかなか読み応えのあるモノだった。
しかしこの本。っていうか、この手の本はどれもそう。話自体はそれほど難しくはないのだが、とにかくマニアックな地名と地形を覚えるのが大変で、頭がスムーズに回らない。推理的な要素を多く含んだ作品だったので、推理しながら、考えながら読み進めていくのが本当の楽しみ方であり、むしろそうすべき作品だったのかもしれないが、いかんせん地名が頭に収まり切らないので、にっちもさっちもいかなかった。
最初は地名が出るたびに記載された地図を見返しながら一生懸命話を追っていたが、1時間ほどでギブアップ。・・・ってなわけで、そこから広がる大小様々な展開も若干後付け的な感覚で伝わる事が多く、読み切った後も格別な感情は湧いて来なかった。
完全なる無知だった遭難救助の裏側を少しでも知ることが出来たのは勉強になったし、話の内容としても面白いものだったが、この本の持つポテンシャルを存分に汲み取る事が出来なかった私の読解力に、☆2つであります。
2012/02/18 (Sat.) 読み物
2012
01
31
狼は帰らず
『狼は帰らず』 佐瀬稔 著
一匹狼と言われた孤高のアルピニスト、森田勝の生き様を描いたノンフィクション。
何だかんだと言われながらも自分の生き方を最期まで貫いて、人に軽蔑されながらもどこかで認められ、そして愛されていた一人の登山家。ここまで本能の思うがままに自分の道を貫き通すことは並大抵ではないね・・・と感嘆する一方で、個人的な感想としてはやはり彼の適応能力の無さを終始疑わずにはいられなかった。
「空気を読まない」「空気を読めない」
現代用語ではいわゆる“KY”という言葉で簡単に片付けられそうだが、これも度が過ぎれば適応障害の類であろう。しかもこれは人に教えられて治るものではない。
ある意味、病的なまでの自己中心的な考え。
スィッチが入ると山の事しか考えられなくなり、途中でスィッチが切れると途端に背を向ける。
こんな性格の男が、生死を賭けて山に登るというのだから、読み物としてはたしかに一風変わって面白い。
自伝であればもっともっと面白かったのかもしれないが、こういう種の人に関しては客観的に判断できる者が書くべき書物だったのかもしれない。
まぁ、理由はどうあれ、なかなか友達には出来ないタイプである。
それでいて単独登攀よりもパートナーとザイルを組んだ方が何倍も力を発揮するというから、困ったものだ。
読み始めは、いや、この本の大半は今までに無い微妙な気持ちで読んでいた。
一体何なんだこの男は?
何だこの人の考え方は?
嫌なヤツだな~。
全く社会に適応してねーじゃん。
そもそも、何で自分はこんな人の本を読んでるんだろう?
いくら我武者羅に夢を追うとはいっても・・・これは無いよね。。。
そんな思いで読んでいたはずなのに、読んでいくに連れて少しずつ彼を思う気持ちが変わっていった。
それは著者が筆跡で読み手を誘導したのではなく、ただ単純に彼が時折見せる人間らしく、人間臭い感情表現に依るのだろうか。
K2では本当に残念に思ったし、1回目のグランドジョラスでは半ば呆れながらも心の中で長谷川よりも森田を応援していた。帰らないと分かっていた2回目のグランドジョラスでは、何ともいえない複雑な思いで活字を追った。
ってか、アイガー北壁で見せた涙と、アコンカグアに行けなかった当時の恨み節。
相反する二つの行動にどちらが本当の森田勝なのか分からなかったが、読み終えて思えば、どちらも本当の森田勝なのだろう。そう考えれば、全てが納得できる。
いやー、こういう特異なケースもあるのかもね。
友達にはしたくないが、森田勝という一人の人間に非常に好感と興味が持てた1冊。
最初は三スラだのルンゼだの、山と無縁な自分にはさっぱりの単語や地名が並んで読み辛かったが、終わってみれば何のその。
結果、文句無しで☆5つ。
2012/01/31 (Tue.) 読み物
2012
01
22
エベレストを越えて
一気読み。
・青春を山に賭けて
・極北に駆ける
に続く、オレにとって植村直己の3作目。
5点満点で、☆4つ。でも、5つに限りなく近い4つね。
ちなみに極北に駆けるは☆5つ。青春を山に賭けては別格なので☆6つ。
今回のは植村直己のヒマラヤで過ごした日々とエベレストに賭ける思いを中心とした作品。前2作とは違い、山登りに焦点を絞ってある分、登山経験ナッシングのオレには少々読み辛さを感じる部分もあったが、読み終わってみればそんなのはどうでも良いことだった。
べつに登山に興味があるからアルピニストの本を読んでいるわけではないからね。
(Youtubeでしか彼の動画を見たことないが)今回の作品もページを捲る度に優しい語り口調でゆっくりと、そして力強くその想いが伝わってくるようだった。
そう。彼の著書はみんな同じだ。
純粋無垢で、嫌味の無い自己満足自伝。
表現力に溢れた書き方ではないが、読んでいて最高に気持ち良くさせられる。
何かを訴えかけられ、それが自分の力の源となる。
そしていつの間にか、植村直己という人物をもっともっと知りたくなる。
しかし、残念ながらamazonで購入できる彼の著書はあと一つになってしまった。
残る著書は、「妻への手紙」。
人の手紙を読むというのはいかがなものか?
と、あまり良い気がしなかったために購入を躊躇っていたが、彼をもっと身近に感じられるようになるのなら・・・と踏み切って、1クリック。
さぁ、どんな内容なのだろうか。。。
2012/01/22 (Sun.) 読み物
2012
01
21
文章力
「行くまで死ねるか」 石田ゆうすけ著
すげー面白かった。
世界一周9万5000kmをチャリンコで旅する本だが、旅の途中での出会いや感動、アクシデントを読み手を食い付かせる文章で上手く表現している。短い文章なのに、色々と想像させられ、考えさせられ、いつの間にかその世界に引き込まれそうになる。著者の別の連載は自転車雑誌で読んでいるのだが、やはりこの本も思ったとおりの面白さだった。
やっていることも凄けりゃ、文章も上手い。
この二つがあって、読み手が食い付く。
自分の魚突きのレポートも、この人のように書けたらどれだけ自己満足できるだろうか。
今更ながら、小さい頃からもっともっと本を読んでおけば良かったと思う今日このころ。
獲れる魚も中途半端で、書けるレポートも中途半端。
マグレで良い魚が獲れても、マグレで良いレポートは書けやしない。
嗚呼、ぎぶみーぶんしょうりょく☆
2012/01/21 (Sat.) 読み物